2012年6月1日金曜日

母酒(モジュ)~もうひとつのマッコリの楽しみ方

今、日本でもかなり定着してきた感じのするマッコリ。
スーパーマーケットの陳列棚や居酒屋のメニューにも様々なマッコリが目につくようになりました。
そんな中、今回はちょっと変わったマッコリをご紹介します。

「母酒」と書いて「モジュ」と読むこのお酒、マッコリに黒砂糖と桂皮やなつめ、生姜等を入れて、グツグツ煮詰めて作る全州の伝統酒です。アルコール分はほとんどなくなってしまっているため、お酒というよりは、健康飲料という感じがします。
寒い時期には温かいものをいただくと、身体がポカポカします。これからの季節は冷やして飲むのも、さっぱりしてお薦めです。甘くて優しい味わいです。

「母の酒」とはまた変わったネーミング。由来を調べてみると、朝鮮王朝時代、光海君によって廃位となった仁穆大妃(14代国王宣祖の継室)の母親、盧氏夫人が、済州島に流された際に、酒の残りかすを再利用して造ったお酒を島民に売り(また、これが美味しいと評判だったとか)生計をたてたことから「大妃母酒」という言葉が生まれ、それが短縮されて「母酒」となった、という説や、お酒の大好きな息子を持つ母親が息子の健康を案じて、体にいい漢方を酒にいれて飲ませたのが始まりだ、という説などがあるようです。

この母酒、解腸酒(酔いざましの酒)として全州の人々に愛されています。名物コンナムルクッパ(もやしのクッパ)やビビンバの食堂で、朝、昼、晩と提供されています。お店によっては葛を入れたり、高麗人参を入れたり、それぞれ秘伝のレシピがあるのでしょうか、味にはそれぞれ違いがあるので、飲み比べをしてもいいかもしれません。また、最近は酒造メーカーからビン入りのものも発売されていると聞いています。

家で作ることもできますので、一度トライしてみてはいかがでしょうか?
愛情をたっぷりこめて作ってくださいネ!







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