さる6月9日(土)から各地の映画館で『道~白磁の人~』が上映されています。20世紀初頭、日本の植民地統治下にあった朝鮮で両国の架け橋となった人の物語です。ある日本人と朝鮮人の友情を中心に描かれています。この主人公は実在の人物で浅川巧(あさかわ たくみ)(1891-1931)という人です。
昭和6年(1931)4月、巧は風邪を拗らせ道半ばにして急逝してしまいます。その時多くの朝鮮人が彼の死を悲しみ、葬儀に参列いたしました。巧が生前、いかに人々から慕われていたかを示すものです。現在もソウル市東部の忘憂里(マンウリ)の墓地で韓国人の有志によって大切にされて眠っています。
巧の遺産は現在でも受け継がれています。韓国の山林は緑に覆われていますが、その一部は巧の植林事業によって復活したものです。また無名の職人によって作られ庶民が使う日用品(民芸)の価値を認め民芸運動として広めた結果、今では世界的にその価値が認められています。
今日のような日韓が比較的友好関係にある時代ではなく、民衆同士が敵対していた時代にその架け橋になろうとした事が、いかに困難を極めたであろう事は容易に察しが付きます。それを持ち前の優しさによって全力で駆け抜けていきました。
「どんなに長い時間が掛かろうと、どんなに世の中が憎しみ合っても、それでも僕は木を植え続ける」浅川巧は日本と韓国、両国友好の先駆者であり原点なのです。
忘憂里にある浅川巧の墓
山梨県北杜市ホームページ(浅川伯教・巧兄弟の紹介)
映画『道~白磁の人~』公式サイト
浅川巧の生涯を描く映画『道~白磁の人~』公開記念ツアーは2012年11月催行予定です。韓国旅行のご用命は韓国旅行専門会社 三進トラベルサービスへ
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